本記事ではタイ語検定3級に合格するための勉強法とおすすめテキストについて紹介しています。
この記事が少しでもみなさんの試験合格のお役に立てれば幸いです。
こんな人が書いてます
- タイ在住歴7年
- タイ語学習歴6年
- タイ人と国際結婚
- タイ語検定準2級合格
- タイ語書籍を出版中
3級の概要と試験問題
まず始めに3級の概要と試験問題について紹介していきます。
概要
実施時期 | 春季 (6月初旬の日曜日) と秋季 (11月初旬の日曜日) 【年2回】 |
試験内容 | 筆記60分+リスニング約15分 |
回答方式 | マークシート |
合格点 | 100点満点中70点以上 |
タイ語レベル | 日常生活を送るのに必要な中級レベルの文法知識と語彙を習得し、それらを用いて表現できること。短い文章の読解・聴解・記述・口述ができる。日常生活においてタイ人と意思疎通が可能なレベル。 |
合格率
最新2021年春季の合格率は27.8%でした。
試験問題
設問1
語彙力を問う単語穴埋め問題です。
設問2
並び替え問題です。
設問3
日本語の文章を読んでそれと内容が一致しないものをタイ語の選択肢から選びます。 サンプル問題にはありません。
例)時間があるときはタイ語を勉強しています。
- เวลาว่างก็เรียนภาษาไทย
- ถ้าไม่มีอะไรทำก็เรียนภาษาไทย
- ตอนมีเวลาเรียนภาษาไทย
- ตอนยุ่งก็เรียนภาษาไทย
設問4
単語の問題です。
日本語の訳として適切なものを選びます。
サンプル問題では設問2とされていますが、実際の試験問題では設問4として出題されています。
設問5
正しい単語の綴りを選ぶ問題です。
例)
- พิพิธภัญ
- พิพิธภัณท์
- พิพิธภัณฑ์
- พิพิทพันฑ์
設問6
長文の会話文の穴埋め問題です。
会話文に穴埋め箇所が10か所あり、選択肢A~Jの中から適切なものを選び埋めていきます。
同じ選択肢は2度使えません。
設問7
長文問題です。
長文を読んで5つの質問に答えるという4級と同じ形式です。
リスニング問題
最後にリスニング問題があります。設問は2つあります。
設問1はタイ語の質問文を聞いてその答えに適切な選択肢を選びます。選択肢はタイ語です。
設問2はタイ語の長文を聞いてから5つの質問に答えます。
質問は問題用紙に書いていないので、質問も聞き取る必要があります。
長文、質問共に2回流れ、音声のスピードも4級に比べ速くなっています。
サンプル問題の設問3について
サンプル問題の設問3に以下のような問題が記載されていますが、この問題は実際の試験問題には含まれていません。
サンプル問題はあくまで3級のレベルを知るためのもので、実際の試験内容は過去問題集を解く必要があります。
勉強法とおすすめテキスト
3級に合格するためにする勉強は以下の4点です。
- 長文を読む力をつける
- リスニング力をつける
- 語彙力を強化する
- 過去問題集をやりこむ
3級は4級に比べて試験全体の難易度が一段階あがっています。
3級からは読解力や聴解力などタイ語の総合的な能力がなければ合格することは難しいです。
じっくりと自力をつけて試験に臨む必要があります。
長文を読む力をつける
設問6に会話文の問題、設問7に長文の問題があり、どちらもかなりの量の文章を読まなければなりません。
最後まで読めずに時間切れというパターンもよくあると思います。
そうならないためにも長文パートの対策が必要です。
長文対策では解き方のテクニックを身につけること以上に、文を読む力をつけることが重要です。
そのために有効な勉強方法は多読することです。
文をたくさん読むことで文に慣れ、読むスピードもアップします。
また、たくさん知らない単語に出会うことになるので、語彙力アップも期待できます。
しっかりと文章を読む練習をしていきましょう。
おすすめテキスト
1章から25章あり、各章に本文、会話文、出てきた表現の紹介、練習問題が設置されており、一章ごとの内容が充実しています。
本文の内容もタイに関するテーマ、例えば、タイの地理や交通事情など、どれもが試験に出てきそうな内容です。
CD音声も優秀で、リスニングの練習にも使えます。
より細かいレビューはこちらの記事を読んでください。
参考書以外の文を読む
僕の場合は、タイ語のニュースを読んだり、現地でタイ語の本(実用書)を手に入れてそれを読んでいました。
中級レベルの参考書は少ないため自分で工夫して勉強していくことも必要かと思います。
このテキスト以外で読む力をあげる方法については下の記事で紹介しています。
自分のレベルにあった勉強をすることが第一優先です。
これらの勉強法を実践して難しすぎると感じた場合は、力がつくまでテキストでの勉強を続けてください。
リスニング力を強化する
3級は聴解問題の語彙レベルが上がり、聴解問題の設問2では長文を聴いて答えなけばなりません。
4級までは過去問題集を繰り返し練習するだけでも十分だと書きましたが、3級に関しては、リスニングの対策をしておくべきです。
そのためには長文対策での「多読」のように、たくさんタイ語を聞き、耳を慣れさせておく「多聴」の練習が必要です。
ただし、闇雲に多聴するのではなく、自分の苦手なところ、できていないところを意識して練習していくとより効果的です。
意識すべき項目は以下の通りです。
- 語彙力が足りているか
- 発音や声調を理解できているか
- わからない単語がでてくると、止まってしまっていないか
- いちいち日本語に訳していないか
リスニングができない要因はこのように複数あり、自分が足りていないところを補っていく方法がおすすめです。
例えば、リスニングして全く単語が分からないのであれば、語彙を増やす勉強も行う。
スピードに追い付けない場合は上記の項目3あるいは項目4が原因となっているかもしれません。
より詳しいリスニングのやり方などについてはこちらの記事に記載しています。
おすすめのリスニング教材
3級のリスニング対策には、先ほど長文対策で紹介した「中級タイ語総合読本」がおすすめです。
CD付で、長文の音声が収録されているので、長い文章をリスニングできます。
また、当サイト「タイトレ」が作成したタイ語のリスニング動画もおすすめです。
中級レベルのリスニング教材を探すのは難しいと思います。
この動画が少しでもお役に立てれば幸いです。
語彙力強化
4級ではタイ文字を読むことが一番の難関であり、5級から4級にレベルアップする際に覚えなければいけない単語量はそれほど多くありません。
しかし、3級はかなりの数の単語を覚えなければなりません。
タイ語検定単語集「テストに出る順!タイ語検定単語集」に収録されている各級の単語の数は、
- 5級=896語
- 4級=1277語
- 3級=1691語
となっています。
1691-1277=414語をさらに覚えるわけですが、この414語もただの414語ではなく、難しい単語が多く含まれています。
4級は基本的な動詞などが多かったですが、3級だとあまり使わない単語や長い単語、発音が難しい単語などが多いです。
覚えるのに時間と労力をかける必要があります。
語彙力を強化するためのおすすめテキスト
こちらの単語集は過去にタイ語検定5級~3級で出題されたよく出る単語を頻出順に形式に記載されています。
3級を受けるかたであればすでにご存知の方も多いと思います。
音声や発音記号がないといった点もありますが、タイ語検定に合格することを考えるのであればこの単語集を繰り返し暗記することが合格への最短ルートだと思います。
3級レベルではこの単語集に載っていない単語もよく出てきます。
この単語帳+上記で紹介した 「中級タイ語総合読本」 に出てくる単語を覚えていくのがよいでしょう。
過去問題集を解く
実際の試験形式、試験問題に触れ、過去に出題された問題を勉強することは試験に合格するために欠かせないものです。
過去問題集を使った勉強法は過去問を何度も解くことをおすすめします。
おすすめの過去問の使い方は以下の通りです。
自信がある方は1冊だけでも大丈夫です。
他のテキストと並行しながら、過去問も解いていきます。
この際時間を測って、本番と同じ設定でやることが大切です。
時間を測ってすることで時間配分を把握することができます。
結果がよければ自信になり、よくなければお尻に火がついて、残り1ヶ月頑張るきっかけになります。
最後に4回目の試験問題をもう一度解いて確認します。
おすすめ問題集
過去問題集は試験を受けるのであれば必ず解いておくべきですが、1冊の値段が高く、解説もついていないので、何冊も買うのはちょっと・・という方も多いのではないでしょうか。
その場合は1冊だけ過去問題集を買って、あとは別の問題集を解いていくのもいい方法だと思います。
まとめ
やるべきこと
- 長文を読む力をつける
- 長文を聞く力をつける
- 語彙力を強化する
- 過去問題集をやりこむ
使用するテキスト
参考になったところがあれば、みなさんの勉強に取り入れてみてください。
今回は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。