みなさんは「シャドーイング」についてご存知でしょうか。
なんとなくの方法を知っている人は多いと思います。ですが、実際に行っている人や正しいステップで行っている人は少ないです。
特にタイ語だと発音の難しさやタイ文字、教材不足などの問題もあり、なかなか気軽には始められません。
ですが、難しい分、シャドーイングの効果は大きいです。
シャドーイングの効果として挙げられるのが、以下の3つです。
- リスニング能力の向上
- 正しい発音が身につく
- 単語や構文などの知識の定着
すごい効果ですよね?
本記事ではみなさんにも実践して効果を感じてもらえるように、正しいシャドーイングのやり方を解説します。
シャドーイングの正しいやり方
よくありがちな間違ったシャドーイング方法は、 初めて読む文や会話をいきなりシャドーイングしてしまうことです。
これは間違いで正しいシャドーイングはすべてを理解した文を使ってするものです。
なのでシャドーイングする前にはいくつかの準備をする必要があります。
シャドーイングを始める前の準備
準備すること、順番は以下の通りです。
この段階ではまだ音声は聴きません。
まず、発音や声調のルールなど最低限のルールを理解していなければいけません。
たとえば、有気音、無気音や声調ルールなど、最低限のルールや仕組みは理解しておく必要があります。
「ง,นやท,ตの音がうまく出せない。」「イントネーションがうまくできない」などについては、シャドーイングで改善していけるので、問題ありません。
まずは発音や声調変化の仕組みを理解しておくことが必要です。
タイ文字を読むのがまだまだ遅い方はシャドーイングできるレベルまでには達していません。
まずは、タイ文字を読む練習をすることが必要です。
step1とstep2は、準備というよりかはシャドーイングを行う上での必要条件です。
この条件を満たしていなければ効果的なシャドーイングは行えません。
これも必要な準備です。
意味を理解していない状態でシャドーイングをするのは効果が薄くなります。
シャドーイングする文のすべての単語・文法を理解したうえで、シャドーイングすることで、その単語や文法が定着します。
音を聴く前の最終準備です。
【聴解対策】タイ語のリスニング力をあげるおすすめの勉強法では、「いちいち日本語に訳さないように」とお伝えしましたが、ここでは日本語に訳してください。
訳すと言っても、おおざっぱな訳で構いません。
訳を瞬間的に思い浮かべて、文のかたまりごとに確かめていきます。
訳し方は以下の通りです。
ประเทศไทยเป็นประเทศเมืองร้อนมีอากาศร้อนเกือบทั้งปีฤดูหนาวอากาศจะเย็นมีอุณหภูมิประมาณ 15-20 องศาจะมีอากาศคล้ายกับฤดูใบไม้พลิในประเทศญี่ปุ่น
【いい例】
訳:タイ、暑い、暑い、ほぼ1年中、冬、涼しい、15、20度、似ている 日本の春
【悪い例】
訳:タイは暑い国だ。ほぼ一年中熱い。冬は涼しく気温は約15度から20度で、日本の春の気候と似ている。
いい例のように前から単語やまとまりを瞬間的に捉えて理解していきます。
悪い例のようにきれいに整理する必要はありません。これだと訳すのが遅くなり音声についていけなくなります。
最後に音読します。
どういった音、声調、意味かなどを確認しながら、音読します。
上記の5つのステップを行いようやく、音を聴いてようやくシャドーイングするステップに入ります。
シャドーイングのやり方
では、次にシャドーイングの方法をご紹介します。
シャドーイングなので、音を聴いて追いかけて音読していきますが、ここでもステップがあります。
なぜこれを行うかというと、いきなり意味も考えながら、シャドーイングするのは負担が大きいからです。
まずは音を聴いて真似ることだけに集中して、シャドーイングします。
音も真似して、そして、意味も理解しながらシャドーイングしていきます。
以上が効果的なシャドーイングのやり方となります。
シャドーイングを始める準備などは大変ですが、しっかりとしたシャドーイングを行うことで、単語、文法、発音、声調、イントネーション+リスニング力の向上など、得るものが多いのでぜひやってみてください。
シャドーイングのおすすめ教材
初級~中級レベル
初級~中級レベルの人は長文から始めると難しく感じると思うので、短い文や会話文から始めることをおすすめします。
おすすめはタイ語学習おすすめサイト【東外大言語モジュール】です。
1話1話短いので、上記で説明した準備等も早く終わります。
横にスクリプトがついているので、音を聞かずに、音読もできるので、ぜひ一度試してみてください。
中級レベル以上
中級レベル以上の人はこちらの教材がおすすめです。
読解力を鍛える教材ですが、CDがついていて、スピードも適切なので、シャドーイングの教材としても使えます。
長文の横に日本語訳や新出語彙なども書いてあるので、調べる時間を取らずにシャドーイングの準備を進められます。
特に、タイ語検定3級または準2級を受ける人には勉強してほしいおすすめの教材です。
まとめ
シャドーイングの効果
- リスニング能力の向上
- 正しい発音が身につく
- 単語や構文などの知識の定着
シャドーイングを始める前の準備
- 最低限の発音や声調は理解しておく
- ある程度のスピードでタイ語を読むことができるようにしておく
- すべての単語や文法を理解する
- 文ごとに日本語訳がでるか確認する
- 音や意味を理解しながら音読する
シャドーイングのやり方
- 意味は考えずシャドーイング
- 意味も思い浮かべてシャドーイング
みなさんも一度正しいシャドーイングで練習してみてください。
今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。