本記事ではタイ語検定を受験してみたい方に向けて、
- 各級の難易度
- 求められるレベル
- 合格率
- 受験のメリット
などをまとめています。
こんな人が書いています
- タイ在住歴7年
- タイ語学習歴6年
- タイ人と国際結婚
- タイ語検定準2級合格
- タイ語書籍を出版中
お急ぎの方はこちらから
実用タイ語検定試験(本記事掲載情報引用元)
タイ語検定とは?
タイ語検定は正式には「実用タイ語検定試験」といい、日本タイ語検定協会が主催しています。
この試験は日本人がタイ語習得度合いを測ることができる唯一の検定試験となります。
概要は以下の通りです。
受験レベル
- 5級
- 4級
- 3級
- 準2級
- 2級
- 1級
実施時期
- 5級,4級,3級:春季+秋季
- 準2級:春季のみ
- 2級,1級:秋季のみ
春季は6月、秋季は11月に開催されます。
※コロナウイルスの影響で開催時期が変わる場合があります。
試験会場
- 東京
- 大阪
- 名古屋
- バンコク
受験料
- 5級:5,300円 (2,000バーツ)
- 4級:6,300円 (2,400バーツ)
- 3級:7,300円 (2,800バーツ)
- 準2級:7,800円 (3,000バーツ)
- 2級:8,500円 (3,200バーツ)
- 1級:9,500円 (3,600バーツ)
※今後変更される可能性もあります。
申し込み方法
日本の試験会場の場合、郵送出願、窓口出願、WEB出願が可能です。
バンコク会場の場合、郵送出願のみとなります。
願書はタイ語検定HPでダウンロードします。
合格通知方法
合格者には合否結果通知書と合格証書、不合格者には合否結果通知書のみが、試験日より約1か月ほどで郵送されます。
タイ語検定のメリット
タイ語検定受験する主なメリットは2つです。
- タイ語学習のモチベーションになる
- 就職・転職時のアピール材料となる
1. タイ語学習のモチベーションになる
語学学習は目標がないと続けることが難しく、目的意識を持って取り組むことが大切です。
タイ語検定5級に合格すれば次は4級の勉強をするといった次の勉強の動機ができます。
また、タイ語検定に申し込んでしまえばその日に向けて勉強し続けなければならないので、ある種の強制力もあります。
勉強のモチベーションが上がらないという方はタイ語検定合格を一つの目標にしてみてください。
2. 就職・転職時のアピール材料となる
タイで就職・転職活動をした経験から話すと、タイの求人の応募資格の欄には、『英語またはタイ語(日常会話・社内会話レベル以上)』と記載されていることが多く、転職エージェントとの面談でも、英語とタイ語両方の語学チェックがありました。
つまりタイ語が話せることは就職・転職時の武器になるということです。
また、タイ語検定を持っていれば履歴書に記入できますし、タイ語力をアピールする際の説得力も増します。
英語が苦手でタイ語のほうが得意だという方は、タイ語力を伸ばしていくことをおすすめします。
タイ語検定各級概要
次にタイ語検定各級の概要を紹介していきます。
5級
概要
実施時期 | 春季 (6月初旬の日曜日) と秋季 (11月初旬の日曜日) 【年2回】 |
試験内容 | 筆記60分+リスニング約10分 (問題はカタカナ発音表記とローマ字発音表記の併記で出題 ) |
回答方式 | マークシート |
合格点 | 100点満点中70点以上 |
タイ語レベル | 入門レベルの文法知識と語彙をカタカナ発音表記またはローマ字発音表記で習得し、それらを用いて表現できること。 ゆっくりであれば8単語程度までの簡単な文章の聴解と発音ができる。 挨拶や自己紹介、意思表示が可能なレベル。 |
合格率
最新2021年春季の合格率は67.8%でした。
問題例
必要な能力
- 基礎的な語彙力
- 基礎的な文法力
- 基礎的な聴解力
5級がほかの級と異なる点は、タイ語が読めなくても合格できるという点です。
試験問題はタイ語ではなくカタカナと発音表記で出題されるので、他の級に比べると難易度はぐっと下がります。
聴解問題も単語と短い文を聞き取るだけなので、比較的簡単に解答できると思います。
しかし、試験問題の大半は語彙力と基礎的な文法が問われる問題なので、この勉強を怠れば合格するのは難しいでしょう。
4級
概要
実施時期 | 春季 (6月初旬の日曜日) と秋季 (11月初旬の日曜日) 【年2回】 |
試験内容 | 筆記60分+リスニング約10分 |
回答方式 | マークシート |
合格点 | 100点満点中70点以上 |
タイ語レベル | 初級レベルの文法知識と語彙をタイ文字で習得しそれらを用いて表現できること。 ゆっくりであれば10単語程度までの簡単な文章の聴解と発音ができる。 簡単な会話が可能なレベル。 |
合格率
最新2021年春季の合格率は71%でした。
問題例
必要な能力
- タイ文字を読む力
- 語彙力
- 文法力
- 会話表現力
- 長文読解力
- 聴解力
タイ文字を読む力は必須です。
5級では発音記号がついていましたが、4級では自分でタイ文字を読まなければなりません。
タイ文字が全く読めない人は、しっかりとした準備期間を設けなければならないでしょう。
3級
概要
実施時期 | 春季 (6月初旬の日曜日) と秋季 (11月初旬の日曜日) 【年2回】 |
試験内容 | 筆記60分+リスニング約15分 |
回答方式 | マークシート |
合格点 | 100点満点中70点以上 |
タイ語レベル | 日常生活を送るのに必要な中級レベルの文法知識と語彙を習得し、それらを用いて表現できること。 短い文章の読解・聴解・記述・口述ができる。 日常生活においてタイ人と意思疎通が可能なレベル。 |
合格率
最新2021年春季の合格率は27.8%でした。
問題例
必要な能力
- 語彙力
- 文法力
- 会話表現力
- 読解力
- 聴解力
3級に合格するためには語彙力を強化するのはもちろん読解力、聴解力など全体な能力の底上げが必要です。
準2級
概要
実施時期 | 春季 (6月初旬の日曜日) 【年1回】 |
試験内容 | 筆記60分+リスニング約20分 |
回答方式 | 記述式 |
合格点 | 100点満点中70点以上 |
タイ語レベル | 社会生活を送るのに不可欠な中上級レベルの文法知識と語彙を習得し、それらを用いて的確に表現できること。 やや長い文章の読解・聴解・記述・口述ができる。 一般的な業務や職務においてタイ人との意思疎通が可能なレベル。 |
合格率
最新2021年春季の合格率は36.9%でした。
問題例
必要な能力
- タイ語を書く能力
- 作文能力
- 語彙力
- 文法力
- 会話表現力
- 長文読解力
- 聴解力
タイ語を書く能力は準2級に必須のスキルです。
5級から3級までは選択式でしたが、この準2級から記述式に変更されています。
準2級は3級と単語や文法の難易度はそれほど変わりませんが、記述であるということが一番難しいところです。
僕がアドバイスできる範囲はここまでです。
次に紹介する2級と1級に関しては概要、合格率、問題例のみの紹介となります。
2級
概要
実施時期 | 秋季 (11月初旬の日曜日) 【年1回】 |
試験内容 | 一次試験:筆記60分+リスニング約20分 二次試験: 対面口述式にて約40分間 |
回答方式 | 記述式 |
合格点 | 100点満点中70点以上 |
タイ語レベル | 社会生活を送るのに必要な上級レベルの文法知識と語彙を習得し、それらを用いて流暢に表現できること。 高度な専門用語を含まない新聞記事・論説文・物語の読解、ニュース・アナウンスの聴解ができ、テーマに沿って論述することもできる。 一般的なタイ語翻訳やタイ語通訳が可能なレベル。 |
合格率
問題例
2級からは対面口述式の二次試験があります。
通訳者、翻訳者、講師などタイ語を使った仕事を目指す方が受けるレベルです。
タイ語の略語なども問題として出題されるので、合格するのは至難の業だと言えます。
また、2次試験の対面口述式の内容も公表されていないので対策も立てづらく、1発合格の可能性は低いと考えられます。
略語とは?
กรุงเทพ「バンコク」の略語は、กทม.となります。
นสพ.=หนังสือพิมพ์「新聞」
ปธน.=ประธานาธิบดี「大統領」
など、他にもたくさんあります。
1級
概要
実施時期 | 秋季 (11月初旬の日曜日) 【年1回】 |
試験内容 | 一次試験:筆記60分+リスニング約25分 二次試験:対面口述式にて約40分間 |
回答方式 | 記述式 |
合格点 | 100点満点中70点以上 |
タイ語レベル | 標準的なタイ語を口語、文語ともに不自由なく使いこなし、タイ人と遜色なく自然かつ正確に表現できること。 専門的な文献の読解と翻訳、司法行政、政治経済、商談契約に関する通訳ができる。 全国通訳案内士の外国語筆記試験合格レベル。 |
合格率
問題例
ここまでくると未知の領域です。サンプル問題を解いてみましたが、一問も正解できませんでした。
まとめ
今回はタイ語検定に関する情報をまとめてご紹介しました。
タイ語習得にきっと役立つのでぜひタイ語検定を受けてみてください。
今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
各級の詳細記事はこちらから