「おすすめの学習本・参考書は?」
「どんなものを選べば、長く使えるんだろう?」
今回はこんな疑問にお答えします。

- タイ在住歴5年
- タイ人と国際結婚
- タイ語検定準2級合格
こんにちは、けいです。
僕はタイ語のテキストを10冊以上使ってきたのですが、今振り返るとこんなにも購入する必要はなく、自分にあったものを数冊揃えて繰り返し勉強したほうがよかったと後悔しています。
今回は皆さんに自分にあった1冊を選んでいただけるようにおすすめのタイ語テキスト紹介とタイ語テキストを選ぶ3つの基準及び効果的なテキストの使い方をご紹介します。
タイ語テキストを選ぶ3つの基準

まず初めにタイ語学習本・参考書を選ぶポイントをお伝えします。
以下のポイントを確認した上で購入することが大切です。
- 勉強する目的・レベルに合っているか
- 練習問題があるかどうか
- 発音記号・音声があるかどうか
では、一つずつご説明します。
勉強する目的・レベルに合っているか

日常会話を話せるようになるのが目的であるのであれば、初心者向けの総合的なタイ語学習本1,2冊+学習サイトなどの無料教材でも勉強することは十分可能です。何冊も揃える必要はありません。
もし本格的にタイ語の勉強を始めるのであれば文字習得のための参考書なども用意します。
また、タイ語検定も受験するのであれば、タイ語検定関連の本や問題集を使って勉強したほうが効率がいいです。
その本が自分の勉強する目的・レベルに合っているか確認することが大切です。
練習問題があるかどうか

語学の学習はインプットだけではなくアウトプットすることも大切です。
初心者の方はまずは基本的な発音、単語、文法をインプット中心で勉強してきますが、勉強が進めばアウトプットの量を増やしていくとよいでしょう。
人間の脳はアウトプットをすることで記憶により定着します。
また、中級者になれば覚える内容も難しくなっていくのでよりアウトプットの重要性が高くなります。
なので、学習本・参考書を購入する際には練習問題の有無も確認してみてください。
発音記号・音声があるかどうか

タイ語は発音がとても重要です。タイ語は正しい発音でなければ伝わらないことが多いです。
初心者の場合は基本的な声調や音の出し方を発音記号や音声で勉強していくことをおすすめします。
音声がついていれば、工夫次第で、発音、リスニング、ディクテーション、シャドーイングなどの勉強もできます。
この差は大きいので音声つきであれば多少値段が高くても十分元が取れると思います。
安くても発音記号・音声がついていないものを選んでしまうと時間を無駄にする恐れがあります。
時間はお金にかえられません。学習本・参考書を選ぶ際は値段はあまり気にせず自分が納得したものを選びましょう。
タイ語テキストの効果的な使い方

次にどのようにタイ語のテキストを使っていけばいいかをご紹介します。
1冊のテキストを使いこむ

1冊のテキストを使いこんで何周もするのがおすすめです。
1冊のテキストから得ることができる知識は、簡単にはすべて習得できないほどたくさんあります。したがって1冊をしっかりとやるのには時間がかかります。
にもかかわらず多数の参考書に手を出してしまうと、1冊1冊の習得度は低くなりしっかりとした実力がつきません。
また、問題集に関しても1冊を何度も繰り返し解くのがおすすめです。繰り返すことで初見で解けなかった問題に対する理解が深まったり、自分の苦手な部分を重点的に勉強することができます。
1周して答えが分かってしまったからやめるのではなく、問題集も2周目を行うようにしましょう。

アウトプットしながら勉強する

アウトプットを行うことも大切です。
テキストの練習問題を解くのはもちろん、自分で文を作ることも効果的なアウトプットの練習になります。
例えば、参考書で ต้อง トン「~しなければならない」という文法を勉強するとします。
説明を読み練習問題を解くのに加えて自分で文を作ってみてください。
例えば以下のような文を作ります。
ต้องไปธนาคาร
tɔ̂ŋ pay thanaakhaan
トン パイ タナーカーン
銀行に行かなければならない
ต้องทำงานพรุ่งนี้
tɔ̂ŋ thamŋaan phrûŋ níi
トン タムガーン プルンニー
あした働かなければならない
練習問題の文はあくまで練習のための文で普段私達がよく使うフレーズであるとは限りません。
普段の勉強から自分がよく使う形でアウトプットしていけば早く会話に生かせるようになります。
タイ語学習におすすめのテキスト8選

ここからはタイ語のおすすめテキストをレベル別にご紹介します。
初級者向けおすすめテキスト
世界一わかりやすい!一夜漬けタイ語
タイ語学習の第一歩として、まだタイ語のテキストを持っていない方におすすめのテキストです。
この1冊で基本の発音、文法、単語が学べます。
この本にはCDが付いているのでまずは、CDを聞きながら発音を理解して、文法、単語と勉強していくのがおすすめです。
また、場面別に使える会話フレーズや日常会話でよく使う単語なども載っています。

僕が一番最初に勉強したテキストです。
タイ語の覚え方・使い方Book
基礎的な単語と文法を勉強することができます。
チャプターごとに覚える単語の種類が明記されてていて、まず、動詞、名詞、形容詞・副詞を勉強し、次に外来語で単語量を増やし、最後は今まで勉強した単語を組み合わせてできる複合単語の紹介など、効率的に単語を覚えるための構成がされています。
文法の説明に関してもイラストが多く使われていて初心者にも理解しやすいですし、普通に文字だけの説明より記憶に定着しやすいのではないかと思います。
単語一つの解説の量や文法の詳しい説明は初心者向けの参考書の中でもトップクラスであると思います。
音声と練習問題がないのが残念ですが,書かれている補足情報やイラストが多く、練習問題を差し込むスペースがなかったのではないかと思います。また音声についても、収録単語数は1739語とかなりの数が収録されています。
同じ初心者向けでCDが付属しているCD付 キクタン タイ語【初級編】の収録単語が616語+aということなので、その倍以上の単語数です。これをすべてCDに収録するのは難しかったのではと思います。


キクタン タイ語【初級編】
タイ語の勉強が進むにつれて感じたことがやはり発音が大切だということです。
完璧を求める必要はありませんが、ある程度意識しながら勉強したほうが今後勉強を進めやすくなります。
各単語の下に声調のイメージ記号が記載しているので、発音の練習にも活用できます。発音するときのコツなども載っています。なので、しっかり発音を意識しながら単語を覚えていくことができます。(イメージ記号やコツの表記がどんな感じなのかは試し読みで確認することができます。)
懸念点としては先ほど紹介した通り収録単語が616語+aなので、少し少ないと感じます。
ただ、はじめの一歩としてはCD音声で正しい発音を聞いて真似していくということが大切なので、やはりこのキクタン単語帳はおすすめです。



僕はこのテキストの存在を知ったときはすでに中級レベルの勉強をしていたので、購入しませんでした。もし初心者のころに戻ったらこのテキストで単語を覚えたいです。
マリンのタイ語生活〈1〉挫折しないタイ文字レッスン
僕の場合、タイ文字は「タイ文字読み書きの基礎」というタイでしか手に入らない本で勉強しました。これもいい本でしたが、説明が少なくひたすら書いて覚えるという本だったので、他の人におすすめできるかというと微妙なところです。
もしイチからタイ文字を勉強するのであれば今度はこの本で勉強したいです。
詳しく丁寧にタイ文字のルールが説明されていて、ゆっくり確実にタイ文字が読めるようになる構成になっています。
練習問題やまとめ問題もしっかりと載ってありインプットとアウトプットのバランスも適切です。
タイ文字に特化した本でこれからタイ文字を勉強する方におすすめの1冊です。



タイ文字はテキストで練習問題を解きながら身に付けていく必要があります。
テストに出る順!タイ語検定単語集
こちらのテキストはタイ語検定受験する方におすすめのテキストになります。
この単語集は過去にタイ語検定5級~3級で出題されたよく出る単語を頻出順に載せてあり、効率的にタイ語検定の勉強ができます。
残念な点はこの単語集には発音記号がないので発音もしっかり勉強したいという方にはおすすめできません。
ですが、タイ語検定に合格することを目標として考えるのであればこの単語集を繰り返し暗記することが合格への最短ルートだと思います。



試験会場に行くとこの本を持って復習している方をよく見かけます。
中級者向けのおすすめテキスト
目指せ!タイ語の達人
200ものタイ語の表現(主に接続詞や副詞など)を集中的に勉強できます。
また、例文の単語一つずつに日本語訳がついているので、辞書で調べる必要はありませんし、語彙の勉強にもなります。
そして、このテキストの素晴らしい点は例文が1つの表現につき4つ載っていることです。たくさん例文があることで使い方やニュアンスなどをしっかり理解することができます。
惜しい点は、音声はついていないところですが、発音記号はついているので発音の確認はできます。
例文一つ一つが日常会話で使えそうなものばかりなので、タイ語検定のためだけではなく、日常会話で使える表現を増やしたいという方にもおすすめです。
タイ語の基礎
タイ語の基礎と書かれていますが、実際は中級レベルの本で、主に文法と作文力を強化できます。
初めは難しいですが習うより慣れろという気持ちでやっていくとかなり上達します。
練習問題が作文問題なのですが、その量が多く、文を書き続けることで文の仕組みやパターンにも慣れ、本書のタイトル通り、「タイ語の基礎」が身に付いたと感じています。
文法項目もしっかりと分けられていて、似た表現の違いについてもしっかりとした説明があります。
また説明の中にも複数の例文が挙げられているので、理解しやすいです。


中級タイ語総合読本
読解力を鍛えたい方はこちらのテキストがおすすめです。
1章から25章あり、各章に本文、会話文、出てきた表現の紹介、練習問題が設置されており、一章ごとの内容が充実しています。
本文の内容もタイに関するテーマ、例えば、タイの地理や交通事情などどれも勉強になり、タイ語検定の長文問題に出てきそうなものばかりです。
また、付属CDも優秀で聴解や発音の練習もできます。
発音記号がありませんが中級者向けの参考書なので僕はなくても困りませんでした。
一番お世話になったと感じているテキストです。


最後に
今回はおすすめのタイ語テキストを紹介してきましたがいかがだったでしょうか?
効率のいい本を求めるばかりに「あの本を読めばもっと早く知識が身につくんじゃないか」と他の本を手に入れたくなることもあるかもしれません。
ですが、僕は「これだと思った1冊をやりこむ」のが上達の一番の近道だと思います。
ぜひ今回の記事を参考に、これだという1冊を見つけてください。
今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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