最近では選べるタイ語のテキストの数も増え、どれを選べばいいか悩む方もいらっしゃるかと思います。
僕は今まで10冊ものタイ語のテキストを使ってきました。(買いすぎですね…。)
今回はその中で特におすすめのテキスト『タイ語の基礎』をご紹介します。
おすすめポイントや僕がやっていた勉強法についても紹介するので、持っていない方もすでに持っている方にも読んでいただけると嬉しいです。
このテキストをおすすめしたい方
- タイ文字が読める方
- タイ語検定3級、準2級を受ける方
- 文法が苦手な方
- 作文練習をしたい方
「タイ語の基礎」の概要
適切な学習者レベル
『タイ語の基礎』という名前ですが中身は、中級レベルなので初級の人が手を出すと挫折してしまうかもしれません。
タイ語検定レベルで言うと、3級、または準2級を受験するという方におすすめです。
また本書の序盤では発音記号はついていますが、途中から発音記号は省略されています。
そのため、タイ文字を読めることが大前提のテキストとなります。
本書の構成
本書は発音編・文字編・文法編と3つのパートで構成されていて、メインパートの文法編は 1課~55課まであります。
1課ごとに例文+語彙・文法の説明+練習問題(作文問題)という構成がされています。
どんな力が身に付くか
語彙力、文法力、作文力などが身に付きます。
タイ語検定では、並び替え問題と作文問題の対策としてかなり効果がありました。
CDの有無
発音編、文字編、文法編のCD音声が収録されています。
価格
定価3200円+税
著者
三上直光
慶応義塾大学言語文化研究所教授
【テキスト紹介】中級者向けタイ語おすすめテキスト「中級タイ語総合読本」と同じ著者です。
いいところ・いまいちなところ
いいところ
大量の作文問題を解ける
僕がやっていてまず感じたのは問題の量が多いということです。
始めのほうは1課につき10問ぐらいですが、中盤あたりから15問~20問ぐらいの作文問題が出題されます。
問題はすべて作文問題なので、1文1文時間がかかり、それを20問するとかなりの時間を費やします。
また、作文問題は穴埋め問題などに比べレベルが高く、中々正解できません。
僕も初めは10問中2問ぐらいの正解率でした。
タイ語検定で作文問題があるのは準2級からですが、3級を受験する人も文法力と語彙力を鍛えることができます。
僕の場合、この本をやる前とやった後での文法力は雲泥の差で、文を書き続けることで文の仕組みやパターンにも慣れ、本書のタイトル通り、『タイ語の基礎』が身に付いたと感じています。
練習問題の下に語彙ヒントが載っている
練習問題は作文問題なので難しいですが、ページの下にヒントとして語彙リストが載っています。
この語彙リストを参考に作文問題を解くことができます。
1周目、2周目はヒントを見ながら解き、それ以降の周はヒントを見ずに解いてみるなど、難易度の調整が可能です。
文法や表現がたくさん学べる
1課ごとにたくさんの文法や表現の説明があります。
文法項目もしっかりと分けられていて、似た表現の違いについてもしっかりとした説明があります。
また、説明の中に複数の例文が挙げられていて理解もしやすいです。
そして、説明を読んだあとで、その文法を使っての作文問題があるので理解できたか確認できます。
説明を読んで理解した気になっていても、実際は理解できていなかったりします。
練習問題を解いて確認することはとても大切です。
コラムがある
11のタイに関するコラムがあります。
タイ人の性格や習慣についても書かれていて、タイで生活する上で為になります。
付録付き
付録として主な形容詞のことばや単位を表すことばなどが記載されています。
この付録ページ数は7ページと少ないですが、すごく簡潔で重要なものだけを勉強できます。
CD音声もしっかりと量がある
発音編・文字編・文法編の音声が収録されています。
発音編・文字編ではCDを聞きながらの練習問題があり、文法編では例文の音声が聞けます。
いまいちなところ
発音記号がない
序盤は発音記号がついている文もありますが、中盤からは一切ついていません。
発音記号がほしいという方にはマイナスポイントかもしれませんが、中級レベルで発音記号がついているテキストは少ないです。
発音と文字ができるようにはならない
3つのパートがありますが、比率でいうと、発音編1割・文字編1割・後の8割はすべて文法編です。
発音や文字をメインに勉強したい人は他のテキストを使ってください。
価格が高い
【テキスト紹介】中級者向けタイ語おすすめテキスト「中級タイ語総合読本」同様、ほかのテキストに比べると高いです。
ですが、内容と練習問題の量がぎっしり詰まっているので、納得の価格です。
ちなみに「中級タイ語総合読本」より分厚いです。
ほかの安いテキストを何冊かそろえるよりかこのテキストを1冊買って何周も勉強したほうがコストパフォーマンスが高いと思います。
3級や準2級を受ける人はこのテキストと「中級タイ語総合読本」と「過去問題集」をそろえておけば、テキストに関してはそれで十分だと思います。
勉強法
最後にこのテキストの勉強手順を紹介します。
例文の音声を聞いて、新出語彙や表現の発音を確認します。
(次の文法説明や用法説明が多く練習問題の量も多いので、必要性を感じない人はCDを聞かなくてもいいかもしれません。僕は2周目以降はCDは使わず、用法を覚えることと作文問題に集中して取り組んでいました。)
新出単語や文法の説明ページを読んですぐに問題が解けるわけではありません。
説明ページを見ながら練習問題を解いていきます。
僕は間違えたところだけを直すのではなく、文全体をもう一度書き直しました。
その方が前後の関わりなども覚えられるので、2周目以降の正答率が高くなったと感じました。
といっても1周目は文全体で間違えることが多かったので、結局は文をもう一度書き直すほうがきれいにまとまります。
1日1課を目標にして取り組んでください。
2周目以降はだんだんとかかる時間も脳の疲労度も少なくなってくるので、1日2,3課できるようになります。
2周目は例文や文法項目を先に見ず、練習問題を解いていきます。
ですが、忘れているところも多いと思います。
その場合は説明ページに戻って確認します。
最後に
僕は朝1課、夜1課解いて、1日2課のペースで、毎日勉強していました。
10周はしたと思います。それでもすべてを完璧に書くことはできません。
そのぐらいタイ語を間違えずに書くということは難しいです。
タイ語を書けるようになりたい人は根気よく、反復練習をこなして、時間をかけて勉強していく必要があります。
すでにこのテキストを持っていて1周だけで終わってしまっている方は、ぜひ2周目に挑戦してみてください。
今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。