タイ語で「すべて」と表す際には
- ทั้ง tháŋ タン
- ทั่ว thûa トゥア
- ทุก thúk トゥック
を使います。
日本語ではどれも「すべて」という訳なので、使い分けが難しいです。
例えば「すべての人に対して持ち物検査を行う」という場合どれを使うべきでしょうか。
正解はทุก です。
すべての人を一人一人チェックするという意味合いの文なので、その意味が含まれるทุกが適切な答えとなります。
分からなかった方も本記事を見れば3つの違いがわかるようになるはずです。
「すべて」ทั้ง・ทั่ว・ทุกの違い
ทั้ง
ทั้งは「丸ごとすべて」という意味で使います。
物事をひとつひとつ見るのではなく、丸ごと一つの塊としたイメージです。
例えば、車検などで車をチェックする場合、1台の車のすべての部分をチェックするという意味です。
複数の車、1台1台をチェックすると言いたい場合は、ทั้งではなくทุกを使います。
また、หมด 「尽きる」と組み合わせたทั้งหมด ということばもよく使われます。
วันสิ้นปีจะทำความสะอาดทั้งบ้าน
wan sîn pii cà tham khwaam sààat tháŋ bâan
大晦日、家中をきれいにする。
ซื้อสินค้าของร้านทั้งหมด
sʉ́ʉ sǐn kháa khɔ̌ɔŋ ráan tháŋ mòt
店の商品全部を買いました。
ทั่ว
ทั่วは「至る所すべてに」という意味で使われます。
蜘蛛の巣のように、一つの場所から広がって、全体を覆いつくイメージです。
บริษัทนั้นมีสาขาทั่วโลก
bɔɔrísàt nán mii sǎakhǎa thûa lôok
あの会社は世界中(至るところ)に支店がある。
ภาวะโลกร้อนทั่วโลก
phaawá lôok rɔ́ɔn thûa lôok
世界中で地球温暖化が進んでいる。
ทุก
ทุกは「全種類」という意味を持ちます。
ทุกคน「全員」という意味は一人、一人、この人も、あの人も、最終的に全員という意味で使われます。
冒頭の「すべての人に対して持ち物検査を行う」という文であれば、「一人一人検査していって、最終的に全員チェックする/した。」というニュアンスになります。
ทุกはทุก+名詞の形よりも、ทุก+類別詞の形で使われることが多いです。
- ทุกคน thúk khon「全員」
- ทุกอย่าง thúk yàaŋ「全種類」
- ทุกเล่ม thúk lêm「全冊」
กินมาม่าไทยได้ทุกชนิด
kin maa mâa thay dâay thúk chanít
タイのカップ麺を全種類食べた。
ทุกには、「毎~」「~ごと」という意味もあります。
「毎~」
- ทุกวัน thúk wan「毎日」
- ทุกคืน thúk khʉʉn「毎晩」
- ทุกครั้ง thúk khráŋ 「毎回」
「~ごと」
- ทุก10นาที thúk sìp naathii 「10分ごと」
- ทุกชั่วโมง thúk chûamooŋ「1時間ごと」
- ทุก3วัน thúk sǎam wan「3日ごと」
まとめ
今回はทั้ง・ทั่ว・ทุกの違いを紹介してきました。
まとめると、
- ทั้ง=「丸ごとすべて」丸ごと一つの塊としたイメージ。
- ทั่ว=「至る所すべてに」一つの場所から広がり全体を覆いつくイメージ。
- ทุก=「全種類」あれも、これも、最終的に全部というイメージ。
今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。